お知らせ

アドバイザリーボード 第1回会議のご報告

■開催概要

株式会社AHBでは、生体販売を行う企業としての社会的責任を果たすために、繁殖引退犬猫や販売不適な犬猫と新しい飼い主との出会いをコーディネートする、パートナードッグ&キャットプログラムを実施しています。弊社では、本プログラムに対する社会の声を聴き、適切な運営を行うために、本プログラムに対するアドバイザリーボードを設置しています。

第1回となる今回は、本プログラムの実施内容・展望を弊社から説明すると共に、現時点における本プログラムに対する期待と懸念、基本姿勢と実施経費についての討議を行いました。

■開催日時

2020年12月24日 15:00~17:00

■開催場所

株式会社AHB 本社会議室 (東京都江東区木場三丁目7番11号)

■参加者一覧

アドバイザー 

浅野 明子 氏 井島 七海 氏 今本 成樹 氏

奥田 順之 氏 上山 琴美 氏 安野 舞子 氏

ファシリテーター
水谷 香織 氏

主催・事務局 
株式会社AHB 長谷川 龍太 森 兵衛 源本 正樹 谷 美也

アニコム損害保険株式会社 徳永 繁郎

■パートナードッグ&キャットプログラムの実施状況と展望

弊社よりアドバイザーに対して、以下のような情報提供を行いました。

(1)実施背景と基本的な考え方について

近年、生体販売に関しては、繁殖に用いられる犬猫の飼養管理状態が問題視されてきました。2019年には動物愛護管理法が改正され、犬猫の飼養面積や従業員1人あたりの飼養上限数を決める数値基準の導入が決まりました。弊社の契約ブリーダーの皆様に限らず、多くのブリーディング事業者で繁殖引退犬猫等を適正に新しい家庭につなげることが課題になっています。

繁殖引退犬猫等の処遇については、既に複数の企業が繁殖引退犬猫の譲渡事業に着手しています。しかしながら、様々な経緯で飼い主様のもとに行く犬猫たちの身体的・行動的ケアをどの程度保証すべきかという点や、これまで保護団体の皆様が使用され、保護された犬猫を助けるというイメージが含まれる「保護犬」「保護猫」「シェルター」などの用語の使用など解決すべき課題が多くあります。

また、数値規制に関しては、数値の遵守の体制(行政による監督や指導)に課題があることが指摘されています。弊社は、契約ブリーダーの皆様に法令遵守をお願いし、共に法律を守る運営をお手伝いしていく立場で本プログラムを実施しています。もし、法律を守らない事業者の方が得をする状態になってしまえば、法律を守る適正な事業者を守ることができません。

弊社は、生体販売を行う企業が繁殖を引退した犬猫等を家庭にマッチングすることは、企業の社会的責任として取り組むべき行為であると考えています。その行為に、「保護犬」「保護猫」「シェルター」といった保護活動をされてきた皆さまが築き上げたイメージを含む言葉は用いるべきではないと考えています。また、繁殖引退犬猫等のマッチングを行う際は、身体的・行動的ケアを十分に行い、迎えられる飼い主様と犬猫が共に幸せになれるマッチングを行う必要があります。そして、適正な取り組みを行うブリーディング事業者を優先して支援することで、業界全体の健全化に資する取り組みにしていくことを考えています。

このような問題意識と基本的な考え方のもと、業界に規範を示すようなプログラムを実施していきたいと考えています。

(2)これまでの実施状況について

パートナードッグ&キャットプログラムは、2020年3月よりペットプラスの一部の店舗から段階的に開始し、2020年12月現在、20店舗で実施しています。2020年3月~12月の間に、犬55頭、猫46頭、合計101頭のマッチングを行っています。プログラム実施経費として、1頭あたり、犬98,000円、猫88,000円を飼い主様にご負担いただいています。飼い主様からは多くの応援の声をいただいており、今のところお申し出に発展するような事案は発生していません。

(3)今後の展望について

今後の展望としては、2021年3月ごろには、117店舗中、約50店舗での実施に拡大していくことを予定しています。可能な限り、多くの店舗で実施したいものの、数値規制等の法令の遵守、運動スペース確保の観点から、成犬の展示を無理なく行える店舗が限られるため、2021年時点では、約50店舗まで増やし、その後実施可能な店舗を少しずつ増やしていきます。各店2.5頭/月のマッチングを目安として実施し、全社で1年間に、2.5頭×50店舗×12ヶ月=1500頭のマッチングを目指すことを考えています。

また、本プログラム専用のウェルネスセンターを新設します。ウェルネスセンターは弊社の生体管理の中枢として、獣医師が常駐し、子犬・子猫の検疫・検査・治療等を実施しています。本プログラム専用のウェルネスセンターでは、子犬・子猫ではなく繁殖引退犬猫等を迎えた際の検疫・検査・治療等を実施します。また、トレーナーによる行動的ケアを実施し、新たな生活への準備を進めていきます。店舗でのマッチングだけでなく、WEBを介したマッチングも検討していきます。WEB上である程度のマッチングが成立したうえで、ウェルネスセンターから飼い主さまのお住いのお近くの店舗まで移送しお引き渡しをすることで、より多くの出会いのチャンスを作りたいと考えています。

店舗でのマッチング1500頭は、全社で販売している子犬子猫の数の約5%にあたります。これにWEBでのマッチングを上乗せし、全体で子犬子猫の数の5~10%程度のマッチングを定常的に行っていける状態を目指します。

アドバイザリーボード 第1回会議 資料はこちら

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■アドバイザリーボードにおける議論を受けて

アドバイザーの皆様より、本プログラムを良い形にしていくための課題を多くご指摘いただきました。挙げられた課題について、現実的に解決可能なものから、一つずつクリアにしていきたいと考えています。課題の解決にあたっては、弊社単独で解決するのではなく、アドバイザーの皆さまの意見を聴き、ご助力いただきながら解決していきたいと考えています。特に、社会にどのように情報公開し、どのようにコミュニケーションを行っていくかについては、喫緊の課題と考えており、第2回のアドバイザリーボードの主たる議題とさせていただく予定です。

今後の2回目以降の会議でも、忌憚のないご意見をいただき、本プログラムの運営に反映させていきたいと考えています。

■本件に関する問い合わせ先

株式会社AHB

パートナードッグ&キャット事務局

〒135-0042 東京都江東区木場3丁目7番11

電話番号 03-5809-8227(パートナードッグ&キャット事務局)

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